モデナの食卓


硬派イタリア人ステファノの超シンプルレシピとモデナ+信州生活
by mimicarpi
mimiのプロフィ-ル
イタリア、モデナ近郊の田舎町カルピからイタリア人の夫ステファノと、息子のルイジを連れて日本へ移住してきました。現在、二つのアルプスに囲まれた南信州に中古住宅を購入、イタリア気分が楽しめる宿を作ろうと改装中。日本にいても家庭内はイタリア語、食事も毎食イタリアンです。

モデナのロマニカで勉強しました。留学やイタリア生活に質問などありましたら、お気軽にメ-ル下さい。
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イタリア人の給与明細と生活の謎

イタリアに住んでいると言うと、よく色々な人に「いいですね」「素敵なところにお住まいですね。」「私もイタリアに住みたいわあ。」などとうらやましがられたりする。
まあその話題になるとほぼ100%の日本人がイタリアという国に何かしら肯定的なイメ-ジを持っていることに気づく。

中国に住んでいたときは「すごいですね。」「ええ!女性が一人で中国?ご両親が心配されるでしょう。」「中国語も話せるのですか?」「トイレにドアがないって本当ですか?」などほぼ100%中国に住むのは大変なことだ。=できれば住みたくない国だ。というような反応が帰ってきた。

つまり多くの日本人は、イタリアに住むことを「いいなあ。素敵だな」と肯定的に考えているようだ。

これに対して私はいつもこう答えている。
「ええ、イタリアは気候や食事や景色は素晴らしい国ですよ。」(決して住みやすい国とは言えないけれど)という言葉は親しくない人の前では飲み込むことにしている。

イタリアは観光するには本当に素晴らしいところだと思う。美味しい食べ物、親切な人々、歴史的な町並み、素晴らしい美術館、そして美しい自然!

イタリアという国は本当に不思議な国だ。一番不思議なのは庶民の生活。彼らのサイフの中身だ。
私が日本語教師の仕事を探していたとき、知り合いの教師に給与水準について聞いてみた。「時給制でなく正式雇用された教師の月給は約1130ユ-ロ、時給制の教師はイタリア語の場合時給8ユ-ロから」とのことだった。

イタリアは税金や社会保険が非常に高い。私は税制の詳しいことは知らないが、ステファノの給与明細を見たとき、その額面と手取額の差に愕然とした。
例えば、ステファノの手取り額を20万円と仮定すると、額面は35万円くらいの比率だった。(あくまで仮定の話で本当の給与額ではないけれど)
じゃ、40%くらい国に納めているなら、社会保障は素晴らしいか、、というともう最悪。

例えば、ステファノは仕事中膝を痛めてしまい、足を引きずらないと歩けないくらい痛む。
ホ-ムドクタ-の診察は無料だが、ホ-ムドクタ-は簡単な診断書と紹介状を書くだけで、実際的な処置はほとんどしてくれない。
ホ-ムドクタ-の診断書を持って地元の病院に検査(特殊なレントゲン)に行ったら「5ヵ月後」の予約が取れた。

5ヶ月も片足で工場勤務はできないので、私立の膝専門医のいる病院を片っ端からあたって、少しでも早く検査ができる病院を探す。
初診料平均1万5千円。モデナとカルピ中の病院をあてって、医者の言うとおり月7万円で膝のまわりの筋肉を増やす機械もレンタルした。
先月彼は膝治療に14万円は費やした。(でも全然よくなっていない)

2ヶ月経過した今週、ついに隣町のレッジョエミリアですぐ検査をしてくれる病院を見つけた。
検査の結果によって、ステファノはスイスでの手術も考えている。
イタリアよりサ-ビスが迅速だから、、。

もしもステファノが教師で借家住まいだったら、1130ユ-ロの給与から家賃500ユ-ロ
を払って食費に200-300ユ-ロかかったらこんな治療にお金をかけられない。
ちなみにステファノの勤める工場の初任給は800ユ-ロ。この金額は決して特別少ない訳ではない。フェッラ-リなど有名企業でも労働者の初任給は同じ水準と聞いている。

一体彼らはどうやって生活しているのか?
どうやってバカンスにメキシコに行ったり、子供を育てているのか?どうして週末のレストランは満席で予約がないと入れないほど混雑しているのか?
もし夫婦に子供が一人いたら1000ユ-ロ程度の所得では家賃を払ったら外食する余裕など全くないはずだ。
恐ろしいことにイタリアに「扶養家族控除」は存在しないらしい。
これじゃ出生率が上がる訳がない。

イタリアは「給与水準が低い」と思っている日本人も多いが、ユ-ロ高の現在、税引き前の額面で言えば、イタリアの給与は決して少なくないと思う。
これで、社会保障がしっかりして、退職後の年金も問題なくもらえ、医療費も、学費も無料であれば、十分生活していけると思う。

問題は政治や税制がメチャクチャで、社会保障が上手く機能していないのに、税金が異常に高いということだと思う。
ステファノはいつも政府のことを「泥棒」だと言う。
電車の中でも同様の落書きを見たことがあるけれど、本当に彼らは税金泥棒だと思う。

たまたまステファノはリラ時代に家を買っていたし、工業地帯モデナでは優良職種の機械エンジニアだったので、我が家はそれなりに生活していけるが、大卒でもまともな職が見つからず、海外に働きに行く人が沢山いるこのイタリアの現状、、。

それでもあなたはイタリアに住みたいですか?
私たちはステファノの定年後、東京近郊(長野や山梨かな?)に小さな家と畑を買って農作業と温泉を楽しみたいと思ってます。
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by mimicarpi | 2008-01-31 17:58 | イタリア生活
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